デンマーク家具を巡る旅2
「革の話」
「革のお話」
デンマーク家具を語る外せないことの一つが使用する革。
万寿実が扱うデンマーク家具や一人掛けのシエスタはスウェーデンのエルモレザー社製。
今回のデンマークの旅で良革の”見極め方”を高級リクライニングチェアのBergの社長にお話を聞いた。
良い革とはを実際に手で触れながら教えてくれた。
「本来の革は人間の皮膚のように、保湿性・通気性がよく、
伸びる特性があるため体に触れても心地よく、座った時の引っ張り感を軽減してくれる。
本当にいい革は、表面に必ず残る自然に出来た傷やしわなどの”ナチュラルマーク”が天然素材である証。
大きなダメージでなければ、”ナチュラルマーク”はもちろん使用する。」
<ナチュラルマーク>
「でも椅子張用皮革には日々の生活に耐えうる”強度”と”大きな面積”が求められる。
その上に丈夫な塗膜を作るタイプが多く流通しているんだ。
また、床革(製造工程で革を割いたしたの部分)にフィルムを貼ったタイプや、革クズを樹脂で固めたタイプなどもある。
このようなタイプの革は、傷が少なくて取り都合もよく値段も手ごろ。仕上がりも、一見いいものに見える。
でも長く使っていくとその差が歴然と現れる。
塗装は主に染料を使用し、できる限り塗膜を薄くすることで革本来の感触を味わえるんだ。」
「本当に良い革は触ってみれば、全く違うのが分かるよ!
柔らかくて、しっとりとしていて、手に吸い付くような感じ。わかりやすく言うと大体18歳ぐらいの娘の肌かな~。」
と真剣な顔で話をしていた社長は最後に笑った。
ただ本当に手で触ってみると柔らかさだったり本来の革をそのまま触っている感触というのが分かった。
その革で30年以上使用し続けているBerg社長の椅子は、ひび割れや乾燥などが一切なく、
使い込んだ感じが味わい深かった。
<工場で働く職人さん>
舌をペロっと出してカメラ目線をしてくれた
その後、Berg社長のご自宅兼ショールームに招いて頂き、お昼ご飯をごちそうになった。
<社長のご自宅の玄関へ続くスロープ>
ウェルカムドリンクから始まってサラダからデザートまでホントにホントにおいしい奥様の手料理でした。
デンマーク家具を巡る旅3 「PPモブラーのひととなり」へ続く